恩納村 歴史を探る旅 | (前編:那覇バスターミナル〜道の駅 喜名番所) |
「沖縄金曜クルーズ」(通称:きんくる) 【NHK沖縄】 | |
「恩納村 歴史の道」とは、恩納村に残る国頭方西海道(くにがみほうせいかいどう)の一部です。 高等学校の教科書「琉球・沖縄史」によれば、首里以南を「島尻方」、首里から読谷・美里あたりまでを「中頭方」、恩納・金武以北を「国頭方」と呼んでいたようで、国頭方(北部地方)の西海岸沿いに作られた宿道(琉球時代の幹線道路)が国頭方西海道ということになります。[琉球時代の行政区分] 恩納村歴史の道の存在は、NHK沖縄放送のTV番組「沖縄金曜クルーズ」(通称:きんくる)で知りました。沖縄出身の(やや太めの)元アイドル歌手、石原萌ちゃんが紹介してくれました。 真栄田の一里塚から仲泊一里塚までの4km区間は保存状態もよく、「歴史の道」として分かりやすく整備されているということで、機会があれば散策してみたくなりました。 1月29日 晴れ。恩納村には120系統名護行きの路線バスで向かうことにしました。当初はレンタカーの利用も考えましたが、車の旅はどうしても点と点を訪れる旅となり、途中経路を含む「線としての旅」を楽しむには路線バスや鈍行列車にかないません。 外に出たら、昨日と打って変わってとても温かい陽気です。気温22.5度、少し歩いただけで汗ばみます。 最寄りバス停でバスを待っていて、小銭のない事に気が付きました。バスは高額紙幣を両替出来ない点がひとつの弱点です。乗車してから小銭が不足していることに気が付き、おまけしてもらったことも幾度かありました。無賃乗車は、知らずにやっても犯罪ですが、知っててやる度胸はありません。いろいろな可能性を考えあぐねた結果、バスターミナルには両替を兼ねてモノレールで向かうことにしました。 |
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那覇バスターミナルでは、14番のりばで名護行きのバスを待ちます。この路線は那覇バスと沖縄バスの共同運行で、やって来たのは沖縄バスでした。バスの運転手さんとは、「一日乗車券買えますか。」、「買えない! 現金のみ。」といった淡白な会話で全てが終了。 土日祝のバス一日乗車券は、昨年8月に那覇バスと琉球バスでサービスが開始されました。共同運行路線では沖縄バスでも利用できることになっていますが、販売まではしていないだろうという予測はありました。 バスは、国際通りのど真ん中を抜けて名護に向かいます。国際通りは、戦後いち早く復興を遂げた奇跡の通りと言われており、今日も結構観光客で賑わっていました。しかしながら地元民の人気は「おもろまち」に移っていて、それが課題の一つということらしいのですが、観光客に特化することに問題はないと思います。 国際通りの突きあたりを左に曲がると、右手に「崇元寺石門」が見えてきます。この三連アーチ型石門は、国の重要文化財に指定されているほどの物ですが、石門以外は何もありません。 さらに進むと泊港の前で国道58号線に突きあたり、そこから一路恩納村へと向かいます。 |
乗車しておよそ1時間45分、読谷村 喜名バス停に到着。ここには、「喜名番所」が構えられていて、中頭方西海道と国頭方西海道を結ぶ中継地点になっています。今回のテーマである国頭方西海道から見れば、旅の起点とも云える場所です。 思えば、読谷紀行の終着点がここでした。ひとつの旅の終わりが、実は次の旅の始まりであったということを理屈っぽく考えれば感慨深いものがあります。 |
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